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SYSTEM PLANNING DOCUMENT

押している間だけ、話す。
あとは AI が日報にする。

就労支援の現場向け ― インカム型 音声記録 × AI 作業日報 自動作成システム
専用 Android 端末 + 有線ヘッドセット構成
「コエ日報」(仮称) 企画書
作成日2026年8月30日
作成株式会社Leale
第1版(提案用ドラフト)
SUMMARY

0この企画をひとことで

支援員が記録を「書く」時間を、支援している最中の「10秒」に置き換えます。 トランシーバー(インカム)と同じように、ボタンを押している間だけ録音して送る。 終業時には、その日の音声の断片が事業所指定の書式に整った日報のドラフトになっている。 支援員がやるのは、内容を確認して直すことだけです。

入力にかかる操作
ボタン1つだけ
押す→話す→離す。画面を見なくても押せる大きさ
1回の録音
10秒〜数分
支援の合間の断片も、終業時の業務報告も。用途で長さを選べる
終業後の記録作業
確認と修正のみ
白紙から書き起こす作業をなくす

この企画が前提にしている3つの判断

端末の構成は決定しています

支援員1名につき、業務専用の Android 端末 + 有線ヘッドセットを1式 配備します。 押すのは端末の音量ボタン(ポケットに入れたまま押せます)、録るのは口元の有線マイクです。 私物のスマートフォンは使いません。理由と、この構成でできること・できないことは §5 に記載しています。

本書の位置づけ
本書は提案用のドラフトです。要確認 と記した箇所は、貴事業所の実物の様式・運用・規程を拝見してから確定させる項目です。 制度用語・保存年限などは、推測で埋めずに空欄としています(一覧は §15)。費用は §11 に記載していますが、機器費のみ機種決定後の実費となります。
CONTENTS

目次

実際に押して、話せます

本企画書には触れる動作モックを同梱しています。スマートフォンのブラウザで開き、トークボタンを押しながら話してみてください。押している間だけ録音されること、離した瞬間に送信されることを、その場で体験できます。

動作モックを開く →
01

1現場で起きていること

就労支援の現場で記録が薄くなるのは、支援員の意識の問題ではありません。 「記録を書ける状態」に一日じゅうならないという構造の問題です。

課題 01
日中、PC の前に座れない
支援員は利用者に付いています。作業の見守り、体調の変化への対応、送迎、来客。記録のために席に戻れる時間はほとんどありません。
課題 02
記録は終業後の「思い出し作業」になる
夕方まとめて、朝からの出来事を記憶で再構成します。時間が経つほど具体性が落ち、印象に残った一部だけが残ります。
課題 03
結果、記録が定型文に寄る
「本日も作業に取り組まれた」のような、誰の記録か分からない文が並びます。個別支援計画との対応も、後から確認しづらくなります。
課題 04
記録作業が残業として積み上がる
支援そのものではない時間が、毎日、全職員に発生します。人手不足の事業所ほど、この時間の重さが効いてきます。
課題 05
記録は報酬請求と実地指導の根拠になる
記録の不備は、加算の算定根拠や実地指導での指摘に直結します。「書いてあるが薄い」記録は、事業所にとってリスクとして残ります。要確認:制度上の要件の詳細
課題 06
スマホでのメモ入力も現実的でない
片手がふさがる、屋外や作業中は打てない、利用者の目の前で画面を操作するのは望ましくない。既存の「スマホで記録」型のツールが現場で続かない理由です。
ここまでの整理
記録が薄くなる原因は「書く気がない」ことではなく、書ける時間と体勢がないことです。 したがって解決策は「記録を書きやすくする」ことではなく、書く行為そのものを別のものに置き換えることになります。
02

2解決の考え方

入力手段として、なぜ「声」なのか

支援中に使える入力手段を並べると、条件が厳しいことが分かります。 片手がふさがっていても使える/画面を見なくても操作できる/数秒で終わる/利用者の前で失礼にならない。 この4つを同時に満たすのは声だけです。

入力手段片手で可画面を見ずに可所要現場での評価
紙のメモ××30秒〜両手が要る。転記の二度手間が残る
スマホでの文字入力×1〜3分画面注視が必要。利用者の前では使いにくい
PC での記録××数分〜席に戻る必要がある=終業後に集中する
押している間だけの音声10秒〜数分作業を止めずに記録できる唯一の手段

なぜ「押している間だけ」なのか

音声入力そのものは新しくありません。現場で続かない理由は、たいてい録音の開始と終了の管理にあります。 「開始」を押して「停止」を押す方式は、止め忘れて長大な録音が残り、無音とノイズだけのファイルが溜まり、 やがて使われなくなります。常時録音は、そもそも同意の面で選べません。

PTT(Push-To-Talk / トランシーバー方式)が解決すること
  • 止め忘れが構造的に起きない。 指を離した瞬間が終了です。長すぎる録音が生まれません。
  • 録音していることが本人にも周囲にも明確。 押していない間は録っていない、と言い切れます。同意の説明がしやすくなります。
  • 1回が短くなる。 支援の合間の記録は 10〜30秒 の断片が自然に集まります。AI が扱う単位としても、人が聞き直す単位としても適切です。まとまった内容を話したいときは、後述の「長め録音」に切り替えます。
  • 操作を覚える必要がない。 インカムを使ったことがある人なら説明は不要です。使ったことがなくても、覚えることは「押しながら話す」の一つだけです。

断片でよい、という設計

支援員に「日報になる文章」を話してもらう必要はありません。 「Aさん、午前の箱折り、目標100に対して80。集中は続いてた」 のような断片で十分です。 整った文章にする、時系列に並べる、指定の項目に振り分ける ― これらは AI の仕事です。 人間側の負担を「思い出したときに10秒話す」だけに切り下げることが、この企画の核心です。

長い記録にも対応します

支援の合間の断片だけでは足りない場面があります。終業時の業務報告、次の担当者への引き継ぎ、 面談の記録、事故やヒヤリハットの報告は、数分まとめて話す必要があります。 ボタンを数分間押し続けるのは現実的ではないため、2つのモードを用意します。

モード操作長さの目安使う場面
短文 押している間だけ
離すと終了
10〜60秒 支援の合間の記録。作業中・移動中でも手を止めずに話せる。これが標準
長め 開始を押す → 話す → 停止を押す
押し続けなくてよい
〜10分 業務報告・引き継ぎ・面談記録・事故報告。腰を据えて話す場面
モードの切り替えで迷わせない工夫
  • 短文のまま話し続けても切られません。 押したまま60秒を超えると、 自動的に「長め」へ切り替わります(振動で知らせます)。そのあとは指を離しても録音が続きます。 話の途中で打ち切られて言い直す、という事態が起きません。
  • 最初から長い話をすると分かっている場合は、画面の「長め録音」から始められます。 業務報告は端末を手に取れる場面なので、入り口が分かれていても支障になりません。
  • 長めの録音は裏で分割して送信します。 途中で電波が切れても、 それまでに話した分は失われません(§6)。
  • 10分で自動的に停止します。止め忘れによる長大な録音が残りません。
03

31日の使われ方

支援員 1 名の、ある1日の想定です。要確認:実際の一日の流れ

09:05 / 朝の受け入れ
「Aさん、今朝は表情が硬い。作業前に5分、面談を入れる」
胸のボタンを押しながら8秒。押している間だけ録音され、離すと自動で送信される。
10:40 / 午前の作業中
「Aさん 箱折り、目標100に対して実績80。集中は最後まで続いていた」
作業を止めず、手を離さずに記録できる。数字も声で言えばよい。
12:20 / 昼休み
「Bさん、昼食後に体調不良の訴え。検温36.8。本人希望で30分休憩」
出来事が起きた直後に記録できるので、時刻と数値が正確に残る。
15:10 / 午後の面談後
「Aさん面談。就労移行の見学に関心あり。来週、支援計画の見直しで議題に上げる」
個別支援計画に紐づく内容も、その場で残せる。
16:40 / 業務報告
「今日の全体の動き、明日の段取り、Cさんの件の引き継ぎ」を3分ほどまとめて話す
ここは「長め録音」を使う。開始を押して話し、終わったら停止を押す。押し続ける必要はない。
17:00 / 終業前
日報のドラフトが、すでに出来ている
今日の音声5〜10本が、利用者ごと・項目ごとに振り分けられ、指定の様式に整った状態で待っている。支援員は読んで、直して、確定する。白紙から書く作業がない。
1日あたりの録音の目安
支援員1名あたり、短文を 1日10〜20回(1回10〜30秒)と、 業務報告などの長め録音を 1日1〜3回(1回2〜5分)を想定しています(合計 10〜15 分程度)。 この前提は §11 の費用試算・§12 の効果試算にも使っています。実際の回数と長さは PoC で実測します。
04

4画面と機能

画面は4つだけです。支援員が日常的に触るのは、実質①の1画面です。

① トーク画面(支援員 / スマホ)
端末の音量ボタン、または画面の大きなトークボタンを押している間だけ録音し、離すと自動送信。
「長め録音」ボタンで、業務報告など数分の記録も取れる(押し続け不要・最長10分)
・押したまま60秒を超えると自動で「長め」に切り替わり、話が途中で切られない
・押下中は画面色と振動で「録音中」を明示
・0.5 秒未満の押下は誤操作として破棄
・送信前に再生して確認・取り消しが可能
・電波が届かない場所では端末内に保持し、復帰時に自動送信
→ モックで押してみる
② 今日の記録(支援員 / スマホ・PC)
その日に送った音声の一覧。時刻・長さ・文字起こし結果が並びます。
・聞き直し、文字起こしの修正、削除
・誰についての記録かを後から付け直せる
・送信済み/未送信の状態が一目で分かる
→ モックで見る
③ 日報ドラフト確認(支援員 / PC)
指定書式に整えられた日報のドラフト。
どの音声からその文が生まれたかを各項目から辿れる
・AI が埋められなかった項目は空欄で赤く提示(推測で埋めない)
・修正して「確定」。確定後は編集履歴が残る
→ モックで見る
④ 管理画面(管理者 / PC)
日報様式の項目定義(事業所の書式に合わせる)
・利用者マスタ、職員アカウント、権限
・用語辞書(作業名・略称・事業所固有の言い回し)
・音声の保存期間、外部 AI への送信範囲の設定
・確定済み日報の出力(Excel / Word / PDF / Google スプレッドシート)
→ モックで見る

モックは、スマートフォンで開いてください

トーク画面は実際にマイクを使って録音します(録音データは端末内にのみ保持し、どこにも送信されません)。押している間だけ録音される感覚を、実機で確かめていただけます。

動作モックを開く →
05

5端末構成と「押している間だけ」の実現

ご要望の「インカムのように、押している間だけ動作する」を確実に成立させるため、 業務専用の Android 端末 + 有線ヘッドセットを、支援員1名につき1式 配備する構成とします。 私物のスマートフォンは使いません。

押すもの
音量ボタン
端末をポケットに入れたまま押せる。追加の機器を買う必要がない
録るもの
有線ヘッドセット
口元に近く騒音に強い。音質が落ちない
端末の状態
業務専用に固定
他アプリと設定変更を禁止。遠隔で管理できる
この構成を選んだ理由をひとことで
認識精度が、このシステムの成否を決めるからです。利用者名・作業名・数値が正しく取れなければ、 支援員は結局すべて書き直すことになり、導入した意味がなくなります。 有線ヘッドセットは「口元に近い」と「音質が落ちない」を同時に満たす唯一の選択肢です。

なぜ専用端末なのか

なぜ有線ヘッドセットなのか

観点有線ヘッドセット(採用)Bluetooth ヘッドセット
音質 端末のマイク入力をそのまま使うため、劣化しません マイクを使うと通話用の経路に切り替わり、8〜16kHz まで音質が落ちます。固有名詞と数値の認識精度に直接響きます
電池不要充電が必要。切れると記録できない時間が生まれます
接続挿すだけ。迷いようがないペアリングが外れる、別の端末につながる、といった事故が起きます
話し始めすぐ録れます接続の確立に時間がかかり、最初の一言が切れることがあります
費用安価。消耗品として気軽に交換できます1台あたりの単価が上がります
弱点ケーブルが作業の邪魔になる場合があります。断線する消耗品ですケーブルがない

※ ケーブルの取り回しは現場で確認が必要です。作業内容によっては短いケーブル+クリップ留めなど、 装着方法を含めて機種を選定します。要確認:ヘッドセットの機種選定

押し方は3系統を用意します

現場や作業内容によって押しやすさが変わるため、支援員が選べるようにします。

系統押すもの使う場面備考
端末の音量ボタン 端末を胸ポケットやホルダーに入れたまま押す。標準の使い方 画面を見ずに押せます
画面の大型トークボタン 端末を手に持っているとき。①が使えないときの代替 常時併用します
ヘッドセットのボタン ヘッドセットにボタンが付いている機種の場合 押し下げと離しを取得できるかは機種により異なります。選定時に実機で検証します
正直にお伝えする制約
  • 音量ボタンをアプリが受け取れるのは、アプリが画面に出ているときです。 業務専用モードでコエ日報を常に前面に固定し、画面を点けたままにすることで満たします。 画面を消してポケットの中で押す運用は、標準の仕組みでは成立しません。
  • 画面を点けたままにすると電池を消費します。1日もつかは実機で実測し、 必要なら業務用のモバイルバッテリーや充電クレードルの運用を組み合わせます。 要確認:実機での電池実測
  • ヘッドセットは消耗品です。断線を前提に予備を各事業所に置く運用を前提にしてください。

アプリの作り

項目方針
送信側(トーク画面)Android アプリ。音量ボタンの受信、録音、業務専用モードとの連携を担当します
確認側(日報・管理画面)従来どおり PC のブラウザ。支援員が座って確認・修正する画面なので、アプリ化する必要がありません
実装方式Web の作りを流用しつつ、ボタン受信・録音・専用モード連携だけをネイティブで作る方式を第一候補とします。画面をゼロから作り直さずに済みます
配信遠隔管理の仕組みを通じて直接配信します。アプリストアの審査は不要で、更新も即時に反映されます
オフライン送信できなかった録音は端末内に保持し、通信の回復を検知して自動送信します。アプリなのでブラウザより確実に動きます
対応端末Android。機種は Phase 0 で選定します 要確認:端末機種の選定
iPhone を使わない理由
iPhone では、アプリが音量ボタンをトークボタンとして自由に使うことが認められていません。 「押している間だけ」を物理ボタンで確実に実現できるのは Android です。 業務専用端末として配備する前提であれば、支援員個人の端末の種類を問わないため、この選択に不都合はありません。
06

6音声が日報になるまで

1
録音・送信
押している間だけ録音し、離すと送信。長め録音は話している最中から裏で分割して送信するため、途中で電波が切れてもそれまでの分は失われません。送信できない分は端末内で待機し、自動で再送します。
2
音声の保存(原本)自動
送信された音声をそのまま保管します。後から聞き直せることが、記録の信頼性の土台になります。保存期間は事業所の規程に合わせて設定します。
3
文字起こし(逐語・原本)自動
話した内容をそのまま文字にします。要約する前の逐語テキストを必ず残します。実地指導や振り返りで「何と言ったか」を確認できる状態を維持するためです。
4
固有名詞の正規化自動
利用者名・作業名・事業所固有の言い回しを、登録済みのマスタと突き合わせて表記を揃えます。同姓・略称・聞き取り違いをここで吸収します。判断がつかない場合は推測せず「要確認」として人に返します
5
指定書式への構造化自動
その日の断片をまとめ、事業所の様式の項目に振り分けます。出力は自由文ではなく項目ごとの値として型を固定し、様式から外れた文章が生成されないようにします。
6
ドラフトの提示自動
各項目に根拠となった音声へのリンクを付けて提示します。埋まらなかった項目は空欄のまま赤で示し、補ってもらいます。
7
確認・修正・確定
ここが唯一の人の作業です。読んで、直して、確定する。確定した人と日時、修正の履歴が記録されます。
8
出力・保管自動
確定した日報を、事業所の様式のまま Excel / Word / PDF / Google スプレッドシートへ出力します。既存の保管方法を変える必要はありません。
AI に「書かせない」ための設計
生成 AI は、指示しないともっともらしい嘘を埋めます。福祉の記録でこれが起きると、実地指導で説明できない記録が残ります。次の3段で防ぎます。
  • 語彙を限定する ― 利用者名・作業名は登録済みマスタの値しか使わせません。
  • 出力を型で固定する ― 自由文で返させず、項目ごとの値として返させます。埋められない項目は「不明」を返す仕様にします。
  • 機械で後検査する ― マスタ外の固有名詞や、逐語テキストに存在しない数値が混入していないかを自動で検査し、検出したら人に差し戻します。
07

7指定書式への対応

「いま使っている様式のまま出せること」を必須要件にします。システムの都合で様式を変えていただくことはしません。

様式は、管理画面で定義します

日報の項目を管理画面で登録し、その定義に沿って AI が値を埋めます。事業所ごと・サービス種別ごとに複数の様式を持てます。 項目の追加・変更に開発は不要です。

定義する内容AI 側の扱い
項目名作業内容 / 支援内容 / 特記事項 / 体調この項目名以外は生成しない
文章 / 数値 / 選択肢 / 時刻型に合わない値を返させない
書き方の指示「事実のみ。所見は特記事項に分ける」そのまま生成の制約として渡す
必須/任意作業内容=必須、特記事項=任意必須が埋まらない場合は赤で提示し、確定させない
選択肢体調=良好 / 普通 / 不調選択肢以外の値を出させない
個別支援計画との紐づけ目標「作業に60分集中する」関連する記録を目標ごとに集約できる
お願いしたいこと
現在お使いの日報・支援記録の様式を1部(実物または様式ファイル)いただけると、 そのまま出力できるかを具体的に確認できます。要確認:様式の実物
サービス提供実績記録票など、報酬請求に直結する帳票との連携が必要かどうかも、あわせてご相談させてください。 要確認:請求系との連携範囲
08

8個人情報とコンプライアンス

このシステムが扱う音声には、利用者の氏名・体調・障害の状況が含まれます。 これは特に配慮を要する個人情報であり、一般的な業務システムより高い水準で扱う必要があります。 導入可否の判断は、この章の合意が取れるかどうかで決まると考えています。

論点本企画での方針
録音の範囲 常時録音は行いません。押している間だけです。利用者・ご家族への説明で「常に録られているわけではない」と明確に言えることを重視しています
通信と保管 通信は暗号化(HTTPS)。保管データも暗号化します。アクセスは職員アカウント単位で制御し、誰がいつ何を再生・編集したかの操作ログを残します
保存期間 音声・逐語テキスト・確定日報で、それぞれ別に保存期間を設定し、期限到来後は自動削除します。年限は事業所の規程と自治体の指導に合わせます 要確認:保存年限
外部 AI への送信範囲 3つの水準から選べる設計にします。
① そのまま送信(精度が最も高い)
氏名を ID に置き換えて送信(例:「Aさん」→「利用者012」。戻すのは自社側で行う)
③ 外部に送らない構成(精度とコストのトレードオフが生じます)
初期設定は ② を推奨します
同意の運用 利用者・ご家族への説明文と同意書のひな形をご用意します。導入時の説明会にも同席します
職員の音声の扱い 音声には職員の声も残ります。職員の評価・勤務管理の目的には使用しないことを規程に明記することを推奨します。この明示がないと現場の心理的な抵抗が大きくなります 要確認:就業規則・内部規程との整合
データの所在 保管先のリージョンを指定できる構成とします 要確認:国内保管の要否
解約時 全データの返却(標準形式での書き出し)と、確認可能な形での消去を行います
本書での制度用語の扱いについて
障害福祉サービスの記録要件・加算の算定要件・記録の保存年限は、サービス種別と自治体によって異なります。 本書では、確認できていない制度上の要件を断定的に記載していません。 貴事業所の運営規程・自治体の指導内容を拝見したうえで、要件として確定させます。
09

9システム構成

専用サーバは持ちません。使った分だけの従量課金で動く構成とし、台数が少ないうちの固定費をほぼゼロに抑えます。

採用するもの役割と選定理由
支援員の端末業務専用 Android 端末+有線ヘッドセット音量ボタンをトークボタンに転用でき、「押している間だけ」が確実に成立する。業務専用に固定でき、遠隔管理できる(§5)
送信アプリAndroid アプリ遠隔管理の仕組みで直接配信。ストア審査が不要で、更新が即時反映される
確認・管理画面Cloudflare Pages(PC ブラウザ)社内標準。日報の確認・修正と管理画面はここ。固定費なし
APICloudflare Workers社内標準。サーバの保守が不要。音声の受け口と AI 呼び出しを担当
音声の保管オブジェクトストレージ音声原本を保管。取り出し課金がない方式を選定し、聞き直しのコストを抑える
データ日報・マスタ・操作ログ確定日報は Google スプレッドシート等へも出力し、既存の管理方法を変えずに済むようにする
文字起こし・生成Gemini 3.5 Flash音声を直接扱えるため、文字起こしと構造化を短い経路で処理できる。社内の他案件で実績あり。API キーは端末側に置かず、必ずサーバ経由で呼び出します
認証Google アカウント連携職員アカウントを事業所側で管理でき、退職時の遮断が確実
止まったときにどうなるか
AI の処理が一時的に失敗しても、録音と文字起こしの原本は残ります。日報の自動生成だけが遅れる形になり、 「その日の記録が消える」ことは起きません。障害時にどこまで機能を落として運転を続けるかは、あらかじめ設計に織り込みます。
10

10導入ステップとスケジュール

いきなり全事業所へ入れることは推奨しません。 1事業所・支援員3名程度で4週間の試行を行い、「押して話す→日報が出る」が現場で本当に回るかを実測してから広げます。

フェーズ 1か月目2か月目3か月目4か月目5か月目6か月目
Phase 0 要件確定
現場見学・様式確定・端末とヘッドセットの機種選定
Phase 1 試行(PoC)
1事業所・支援員3名・4週間の実地検証
 └ 検証の関門
精度・操作性・実際の削減時間を数字で判定
Phase 2 本開発
管理画面・様式定義・権限・出力・監査ログ
Phase 3 本稼働・定着
研修・既存記録との併走・横展開
フェーズ期間やること次に進む条件
Phase 02〜3週間 現場見学、支援員へのヒアリング、日報様式の確定、端末とヘッドセットの機種選定・実機検証、遠隔管理の仕組みの選定、規程・同意運用の確認 様式と機種が確定していること
Phase 14〜6週間 端末のキッティング(業務専用モード設定・アプリ配信)を行い、トーク画面と自動生成の最小構成を実際の作業現場で使う。騒音下での精度、1日の録音回数、削減できた時間、電池のもちを実測 実測値が判断基準を満たすこと(下記)
Phase 28〜12週間 管理画面、様式定義、利用者マスタ、権限、監査ログ、各種出力、オフライン再送、運用ドキュメント 受け入れテスト合格
Phase 34週間〜 支援員研修、既存の記録方法との併走運用、定着確認後に他事業所へ展開
Phase 1 で「進む / 進まない」を判定します
試行の目的は、動くものを作ることではなく数字で判断することです。次の3点を実測し、満たさなければ設計を見直すか中止します。判断基準の水準は Phase 0 で合意します。要確認:合格基準の水準
  • 認識精度 ― 実際の作業室の騒音下で、固有名詞と数値が正しく取れるか
  • 操作の定着 ― 支援員が指示なしで1日10回以上使い続けるか
  • 削減時間 ― 記録作業の時間が、導入前と比べて実際に減っているか
11

11費用

初期費用(開発費)と、月額費用の2本立てです。 月額には AI の利用料・サーバー費用・保守サポートを含みます。 金額の前提と、含む/含まない範囲を以下に明記します。

初期費用(開発費)

STEP 1

試行(PoC)

4〜6週間 / 1事業所・3名
30万円
  • トーク画面(Android アプリ)
  • 音声→日報の自動生成
  • 様式1種類
  • 実測レポートの提出
  • 本開発に進まない判断も可
STEP 2 / 推奨

標準導入

8〜12週間 / 1事業所・5名
130万円
初年度の保守サポート込み
  • 1年目の月額は 0 円
  • 試行の全機能
  • 管理画面・様式定義
  • 利用者マスタ・用語辞書
  • 権限・操作ログ
  • Excel / PDF への出力
  • オフライン再送
  • キッティング・研修
STEP 3

法人展開・追加開発

別途
個別見積
  • 複数事業所への展開
  • 法人単位の権限分離
  • 請求系との連携
  • 個別支援計画との紐づけ
  • 3種類目以降の様式
STEP 1 の費用は、STEP 2 に進んだ場合 STEP 2 から差し引きます。 試行だけで終える判断をされても構いません。まず 30 万円で、現場で本当に回るかを確かめていただくのが、 双方にとって安全な進め方だと考えています。

STEP 2(130 万円)の内訳

項目金額内容
開発・導入費1,120,000 円アプリ・サーバー・AI 処理・管理画面・キッティング・研修
初年度の保守サポート(12か月分)180,000 円月額 15,000 円 × 12 か月。1年目は月額の請求が発生しません
合計1,300,000 円税抜
なぜ初年度の保守を初期費用に含めるのか
導入から1年目が、最も手がかかる時期だからです。現場の使い方が固まるまでの調整、 様式の微修正、支援員からの問い合わせ ― この期間の支援を薄くすると、システムは定着せずに使われなくなります。 最初の1年をしっかり伴走する費用をあらかじめ確保する建て付けにしました。 貴事業所にとっても、導入年は予算が1本にまとまり、月々の支払いが発生しません。

130 万円に含むもの/含まないもの

金額だけをお示しすると必ず認識がずれるため、境界を先に明記します。

130 万円に含みます含みません(STEP 3 で個別見積)
・Android アプリ(短文・長めの2モード、音量ボタン、録音、分割送信、オフライン再送、業務専用モード連携)
・サーバー(音声の受信・保管、職員アカウント認証)
・AI 処理(文字起こしと逐語の保存、固有名詞の正規化、指定書式への構造化、機械での後検査)
日報様式 2 種類までの項目定義
・日報の確認・修正・確定画面(根拠音声への遡り、編集履歴)
・利用者マスタ、用語辞書
・権限設定、操作ログ
出力 2 形式まで(例:Excel への差し込み + PDF)
・端末のキッティング(5台)、支援員研修、同意書ひな形、運用ドキュメント
初年度(12か月)の保守サポート一式
・3 種類目以降の日報様式
・罫線や結合セルが複雑な既存 Excel 帳票への差し込み
・サービス提供実績記録票・請求ソフトとの連携
・個別支援計画の進捗の可視化
・複数事業所・法人単位の権限分離
・外部 AI に一切送らない構成(§8 の③)
・Android 端末・有線ヘッドセットの購入費

いずれも「やらない」ではなく、STEP 2 の範囲外という意味です。必要になった時点でお見積りします。

月額費用(保守サポート)

1年目
0
初期費用に12か月分を含みます。利用量が想定を超えても追加請求はありません
2年目以降(5名まで)
15,000想定
税抜。AI 利用料・サーバー費用・遠隔管理・保守すべて込み。利用量により上下します
6名以降の追加
+2,500
1名あたり・月額。機器費は別途
月額に含みます含みません
AI の利用料(文字起こし・日報の生成)
・サーバーと音声保管の費用
・端末の遠隔管理
・不具合の対応(営業日)
・操作方法の問い合わせ対応
・機能アップデートの提供
Android OS の更新への追従
AI モデルの世代交代への追従
利用中のモデルが提供終了になることは実際に起こります。止まる前に移行するのは当社の責任範囲です
年1回の訪問(運用の見直し)
・Android 端末・有線ヘッドセットの購入費(初期・買い切り)
・ヘッドセットの故障交換(消耗品)
・新機能の追加開発(STEP 3)
・年2回目以降の訪問、遠方の場合の交通費
・6名以降の追加(1名あたり +2,500 円/月)
月額 15,000 円は「想定」です。利用量によって上がることも、下がることもあります
この金額は、§3 に記載した録音量の目安(支援員1名あたり 1日 10〜15 分程度)をもとにした見込み額です。 実際にどれだけ録音するか、日報がどれくらいの分量になるかは事業所によって変わり、それに応じて費用も変わります。 現時点で確定した金額としてお約束できるものではありません。
実際の利用量月額
想定より少ない下がります記録の回数が少ない、1回が短い、支援員が5名未満
想定どおり15,000 円1名あたり 1日 10〜15 分程度
想定より多い上がります記録の回数が多い、長め録音の比率が高い
金額をどう確定させるか
  • 1年目は 130 万円の固定です。実際の利用量が想定を超えても、1年目に追加のご請求はありません。 まずは気にせず使っていただき、そのあいだに実際の量を測ります。
  • 2年目以降の月額は、1年目の実績にもとづいて確定します。 測ってみて想定より少なければ、その分を下げてご提示します。多ければ、根拠となる実測値をお示ししたうえでご相談します。
  • 確定後の見直しは年1回とし、変更する場合は事前にご提示します。 月々のご請求額が予告なく変わることはありません。

要確認:実利用量に基づく月額の確定

別途必要な機器費

機器数量備考
Android 端末(業務専用)支援員の人数分買い切り。機種は Phase 0 で選定します 要確認:機器費
有線ヘッドセット支援員の人数分+予備消耗品。断線を前提に予備を配備してください 要確認:機器費
充電クレードル等必要に応じて画面を点けたまま使うため、運用に応じて検討します(§5)

機器は市販品を調達いただく形でも、当社で手配する形でも構いません。台数・機種が決まり次第、実費でお示しします。

費用が変わる要素

要素130 万円の範囲超える場合(STEP 3)
日報様式の数と複雑さ2 種類まで・項目20程度3 種類以上、罫線や結合セルが複雑な既存 Excel 帳票への差し込み
出力形式2 形式まで3 形式以上、他システムへの連携
請求系との連携連携なし(日報の出力まで)サービス提供実績記録票や請求ソフトとの連携
個別支援計画との紐づけ記録を目標に紐づけるところまで目標ごとの集約・進捗の可視化
事業所数1 事業所複数事業所・法人単位での権限分離
外部 AI への送信方式(§8)ID 化して送信(推奨)外部に一切送らない構成
端末の台数5 名まで(2年目以降 月額 15,000 円)6 名以降は 1 名あたり月額 +2,500 円(機器費は別途)

※ 本書の金額はすべて税抜です。
※ 補助金・助成金の活用可否は制度の要件によります。対象になる場合は実質負担が下がるため、あわせて確認します。 要確認:補助金・助成金

12

12効果の試算

以下の数値はすべて仮置きです。実際の記録作業時間はヒアリングで確定し、削減後の時間は PoC で実測します。 ここでお示ししたいのは金額そのものではなく、効果を何で測るかという考え方です。要確認:前提数値
項目導入前(仮)導入後(想定)
1人あたりの記録作業時間 / 日40 分10 分−30 分
支援員 5 名 / 日200 分50 分−150 分
月(22日)73.3 時間18.3 時間−55 時間
人件費換算(時給 1,500 円で計算)約 110,000 円約 27,500 円約 −82,500 円 / 月
年間約 −990,000 円 / 年

金額で測れない効果

投資回収の見通し

§11 の費用と、上の削減効果を突き合わせます。前提が仮置きであることは変わりませんが、規模感の判断材料にはなります。

項目金額
初期費用(STEP 2 標準導入・初年度保守込み)1,300,000 円
月額費用(1年目)0 円 / 月
月額費用(2年目以降・支援員5名)15,000 円 / 月(想定・§11)
削減効果(上の試算)82,500 円 / 月
初期費用の回収約 17 か月
2年目以降の年間純効果約 810,000 円 / 年
3年間の総額(機器費を除く)1,660,000 円(月額が想定どおりの場合)
3年間の削減効果(試算)2,970,000 円
3年間の差し引き+1,310,000 円
この数字の読み方
削減効果の前提(記録作業 40分→10分、時給 1,500円、支援員5名)はすべて仮置きです。 実際の記録作業時間はヒアリングで、削減後の時間は PoC で実測します。前提が半分だったとしても、 4年弱で回収する計算になります。
PoC(STEP 1・30万円)は、この前提が正しいかどうかを小さな投資で確かめるための工程です。 ここで数字が出なければ、本開発に進まない判断ができます。 要確認:前提数値の実測
13

13想定リスクと対策

この企画が失敗するとしたら、原因はおおむね次の6つのいずれかです。先に対策を設計に入れます。

#リスクなぜ起きるか対策
1作業室の騒音で認識精度が落ちる 機械音・複数人の会話が入る。就労支援の作業室は静かな環境ではない 有線ヘッドセットを標準構成に採用済み(§5)。口元に近く、Bluetooth と違って音質が落ちないため、この対策は設計に織り込み済みです。それでも PoC で実環境の精度を実測し、基準を満たさなければ設計を見直します
2利用者名や作業名が正しく取れない 同姓、略称、事業所固有の言い回し、方言 利用者マスタと用語辞書を事業所ごとに登録。判断がつかない箇所は推測せず「要確認」で人に返す
3支援員が使わなくなる 操作が多い、効果を実感できない、面倒 覚えることを「押しながら話す」の一つに絞る。導入初期は既存の記録方法と併走し、楽になったことを本人が確認してから切り替える
4利用者・ご家族の心理的な抵抗 「録音されている」ことへの不安 常時録音でないことを説明の起点にする。説明文・同意書のひな形を用意し、説明会に同席する
5AI が事実でない内容を書く 生成 AI は、埋められない項目をもっともらしく埋める性質がある §6 の3段の対策(語彙の限定・型の固定・機械での後検査)。確定は必ず人が行う
6長い録音の途中で通信や電池が切れる 業務報告のような数分の録音は、1本失ったときの被害が大きい 話している最中から裏で分割して送信する(§6)。途中で切れても、それまでの分は残る。 10分で自動停止し、長大な録音そのものを作らせない
7電波が届かず送信できない 作業室・倉庫・屋外・送迎車内 端末内に保持し、回復時に自動送信。未送信件数を画面に常時表示し、消えたと誤解させない
14

14次のステップ

次にお願いしたいのは、大きな意思決定ではありません。判断に必要な材料を揃えるための3つです。

1
動作モックを触っていただくその場で
スマートフォンで開き、トークボタンを押しながら話してみてください。実機では同じ動作を端末の音量ボタンに割り当てます(§5)。この操作感で現場が回るかどうかが、機種選定の出発点になります。
2
現在の日報様式を1部いただくご準備
実物または様式ファイルを拝見できれば、「そのまま出力できるか」を具体的にご回答できます。個人情報は伏せた状態で構いません。
3
現場を30分見学させてください日程調整
支援員の実際の動き(両手の状態、騒音、端末をどこに携行するか、ヘッドセットのケーブルが邪魔にならないか)を見れば、端末とヘッドセットの機種を決められます。あわせて支援員1名に15分ほどヒアリングさせてください。
4
要件と費用を確定してご提示当社
1〜3をもとに、様式・方式・連携範囲を確定し、開発費と保守費を確定してご提示します。ここまでは費用をいただきません。
小さく始めることをおすすめします
最初から全事業所に導入する必要はありません。1事業所・支援員3名・4週間から始め、 実測した数字を見てから広げるか止めるかを判断できる形にしています。
15

15要確認事項の一覧

本書で 要確認 と記した箇所の一覧です。 推測で埋めず、確認したうえで確定させる方針のため、現時点では空欄としています。

#該当章確認事項確定に必要なもの
1§1・§8記録に関する制度上の要件、加算の算定要件運営規程/自治体の指導内容
2§3実際の1日の流れ、記録のタイミング現場見学+支援員ヒアリング
3§5Android 端末の機種選定と台数現場見学。音量ボタンの挙動と電池を実機で検証
4§5有線ヘッドセットの機種選定(装着方法・ケーブル長)と遠隔管理の仕組みの選定当社で実機検証
5§7日報・支援記録の様式(実物)様式ファイルまたは紙1部
6§7サービス提供実績記録票・請求ソフトとの連携範囲現在の請求業務の流れ
7§8音声・テキスト・日報それぞれの保存年限事業所の規程/自治体の指導
8§8国内保管の要否法人の情報管理方針
9§8職員の音声の取り扱いに関する規程就業規則・内部規程の確認
10§10PoC の合格基準の水準Phase 0 での合意
11§11Android 端末・有線ヘッドセットの機器費Phase 0 の機種選定で確定(買い切り・実費)
12§11補助金・助成金の活用可否制度の対象要件の確認
13§12現在の記録作業時間(実測)支援員ヒアリング
14§12人件費の換算単価事業所のご提示
15§11実際の録音量・日報の分量に基づく月額の確定PoC(STEP 1)での実測

まずは、押してみてください

言葉で説明するより、10秒押して話してみるほうが早い企画です。スマートフォンでモックを開いて、実際に試してみてください。

動作モックを開く →