支援員が記録を「書く」時間を、支援している最中の「10秒」に置き換えます。 トランシーバー(インカム)と同じように、ボタンを押している間だけ録音して送る。 終業時には、その日の音声の断片が事業所指定の書式に整った日報のドラフトになっている。 支援員がやるのは、内容を確認して直すことだけです。
支援員1名につき、業務専用の Android 端末 + 有線ヘッドセットを1式 配備します。 押すのは端末の音量ボタン(ポケットに入れたまま押せます)、録るのは口元の有線マイクです。 私物のスマートフォンは使いません。理由と、この構成でできること・できないことは §5 に記載しています。
本企画書には触れる動作モックを同梱しています。スマートフォンのブラウザで開き、トークボタンを押しながら話してみてください。押している間だけ録音されること、離した瞬間に送信されることを、その場で体験できます。
就労支援の現場で記録が薄くなるのは、支援員の意識の問題ではありません。 「記録を書ける状態」に一日じゅうならないという構造の問題です。
支援中に使える入力手段を並べると、条件が厳しいことが分かります。 片手がふさがっていても使える/画面を見なくても操作できる/数秒で終わる/利用者の前で失礼にならない。 この4つを同時に満たすのは声だけです。
| 入力手段 | 片手で可 | 画面を見ずに可 | 所要 | 現場での評価 |
|---|---|---|---|---|
| 紙のメモ | × | × | 30秒〜 | 両手が要る。転記の二度手間が残る |
| スマホでの文字入力 | △ | × | 1〜3分 | 画面注視が必要。利用者の前では使いにくい |
| PC での記録 | × | × | 数分〜 | 席に戻る必要がある=終業後に集中する |
| 押している間だけの音声 | ○ | ○ | 10秒〜数分 | 作業を止めずに記録できる唯一の手段 |
音声入力そのものは新しくありません。現場で続かない理由は、たいてい録音の開始と終了の管理にあります。 「開始」を押して「停止」を押す方式は、止め忘れて長大な録音が残り、無音とノイズだけのファイルが溜まり、 やがて使われなくなります。常時録音は、そもそも同意の面で選べません。
支援員に「日報になる文章」を話してもらう必要はありません。 「Aさん、午前の箱折り、目標100に対して80。集中は続いてた」 のような断片で十分です。 整った文章にする、時系列に並べる、指定の項目に振り分ける ― これらは AI の仕事です。 人間側の負担を「思い出したときに10秒話す」だけに切り下げることが、この企画の核心です。
支援の合間の断片だけでは足りない場面があります。終業時の業務報告、次の担当者への引き継ぎ、 面談の記録、事故やヒヤリハットの報告は、数分まとめて話す必要があります。 ボタンを数分間押し続けるのは現実的ではないため、2つのモードを用意します。
| モード | 操作 | 長さの目安 | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 短文 | 押している間だけ 離すと終了 |
10〜60秒 | 支援の合間の記録。作業中・移動中でも手を止めずに話せる。これが標準 |
| 長め | 開始を押す → 話す → 停止を押す 押し続けなくてよい |
〜10分 | 業務報告・引き継ぎ・面談記録・事故報告。腰を据えて話す場面 |
支援員 1 名の、ある1日の想定です。要確認:実際の一日の流れ
画面は4つだけです。支援員が日常的に触るのは、実質①の1画面です。
トーク画面は実際にマイクを使って録音します(録音データは端末内にのみ保持し、どこにも送信されません)。押している間だけ録音される感覚を、実機で確かめていただけます。
ご要望の「インカムのように、押している間だけ動作する」を確実に成立させるため、 業務専用の Android 端末 + 有線ヘッドセットを、支援員1名につき1式 配備する構成とします。 私物のスマートフォンは使いません。
| 観点 | 有線ヘッドセット(採用) | Bluetooth ヘッドセット |
|---|---|---|
| 音質 | 端末のマイク入力をそのまま使うため、劣化しません | マイクを使うと通話用の経路に切り替わり、8〜16kHz まで音質が落ちます。固有名詞と数値の認識精度に直接響きます |
| 電池 | 不要 | 充電が必要。切れると記録できない時間が生まれます |
| 接続 | 挿すだけ。迷いようがない | ペアリングが外れる、別の端末につながる、といった事故が起きます |
| 話し始め | すぐ録れます | 接続の確立に時間がかかり、最初の一言が切れることがあります |
| 費用 | 安価。消耗品として気軽に交換できます | 1台あたりの単価が上がります |
| 弱点 | ケーブルが作業の邪魔になる場合があります。断線する消耗品です | ケーブルがない |
※ ケーブルの取り回しは現場で確認が必要です。作業内容によっては短いケーブル+クリップ留めなど、 装着方法を含めて機種を選定します。要確認:ヘッドセットの機種選定
現場や作業内容によって押しやすさが変わるため、支援員が選べるようにします。
| 系統 | 押すもの | 使う場面 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ① | 端末の音量ボタン | 端末を胸ポケットやホルダーに入れたまま押す。標準の使い方 | 画面を見ずに押せます |
| ② | 画面の大型トークボタン | 端末を手に持っているとき。①が使えないときの代替 | 常時併用します |
| ③ | ヘッドセットのボタン | ヘッドセットにボタンが付いている機種の場合 | 押し下げと離しを取得できるかは機種により異なります。選定時に実機で検証します |
| 項目 | 方針 |
|---|---|
| 送信側(トーク画面) | Android アプリ。音量ボタンの受信、録音、業務専用モードとの連携を担当します |
| 確認側(日報・管理画面) | 従来どおり PC のブラウザ。支援員が座って確認・修正する画面なので、アプリ化する必要がありません |
| 実装方式 | Web の作りを流用しつつ、ボタン受信・録音・専用モード連携だけをネイティブで作る方式を第一候補とします。画面をゼロから作り直さずに済みます |
| 配信 | 遠隔管理の仕組みを通じて直接配信します。アプリストアの審査は不要で、更新も即時に反映されます |
| オフライン | 送信できなかった録音は端末内に保持し、通信の回復を検知して自動送信します。アプリなのでブラウザより確実に動きます |
| 対応端末 | Android。機種は Phase 0 で選定します 要確認:端末機種の選定 |
「いま使っている様式のまま出せること」を必須要件にします。システムの都合で様式を変えていただくことはしません。
日報の項目を管理画面で登録し、その定義に沿って AI が値を埋めます。事業所ごと・サービス種別ごとに複数の様式を持てます。 項目の追加・変更に開発は不要です。
| 定義する内容 | 例 | AI 側の扱い |
|---|---|---|
| 項目名 | 作業内容 / 支援内容 / 特記事項 / 体調 | この項目名以外は生成しない |
| 型 | 文章 / 数値 / 選択肢 / 時刻 | 型に合わない値を返させない |
| 書き方の指示 | 「事実のみ。所見は特記事項に分ける」 | そのまま生成の制約として渡す |
| 必須/任意 | 作業内容=必須、特記事項=任意 | 必須が埋まらない場合は赤で提示し、確定させない |
| 選択肢 | 体調=良好 / 普通 / 不調 | 選択肢以外の値を出させない |
| 個別支援計画との紐づけ | 目標「作業に60分集中する」 | 関連する記録を目標ごとに集約できる |
このシステムが扱う音声には、利用者の氏名・体調・障害の状況が含まれます。 これは特に配慮を要する個人情報であり、一般的な業務システムより高い水準で扱う必要があります。 導入可否の判断は、この章の合意が取れるかどうかで決まると考えています。
| 論点 | 本企画での方針 |
|---|---|
| 録音の範囲 | 常時録音は行いません。押している間だけです。利用者・ご家族への説明で「常に録られているわけではない」と明確に言えることを重視しています |
| 通信と保管 | 通信は暗号化(HTTPS)。保管データも暗号化します。アクセスは職員アカウント単位で制御し、誰がいつ何を再生・編集したかの操作ログを残します |
| 保存期間 | 音声・逐語テキスト・確定日報で、それぞれ別に保存期間を設定し、期限到来後は自動削除します。年限は事業所の規程と自治体の指導に合わせます 要確認:保存年限 |
| 外部 AI への送信範囲 | 3つの水準から選べる設計にします。 ① そのまま送信(精度が最も高い) ② 氏名を ID に置き換えて送信(例:「Aさん」→「利用者012」。戻すのは自社側で行う) ③ 外部に送らない構成(精度とコストのトレードオフが生じます) 初期設定は ② を推奨します |
| 同意の運用 | 利用者・ご家族への説明文と同意書のひな形をご用意します。導入時の説明会にも同席します |
| 職員の音声の扱い | 音声には職員の声も残ります。職員の評価・勤務管理の目的には使用しないことを規程に明記することを推奨します。この明示がないと現場の心理的な抵抗が大きくなります 要確認:就業規則・内部規程との整合 |
| データの所在 | 保管先のリージョンを指定できる構成とします 要確認:国内保管の要否 |
| 解約時 | 全データの返却(標準形式での書き出し)と、確認可能な形での消去を行います |
専用サーバは持ちません。使った分だけの従量課金で動く構成とし、台数が少ないうちの固定費をほぼゼロに抑えます。
| 層 | 採用するもの | 役割と選定理由 |
|---|---|---|
| 支援員の端末 | 業務専用 Android 端末+有線ヘッドセット | 音量ボタンをトークボタンに転用でき、「押している間だけ」が確実に成立する。業務専用に固定でき、遠隔管理できる(§5) |
| 送信アプリ | Android アプリ | 遠隔管理の仕組みで直接配信。ストア審査が不要で、更新が即時反映される |
| 確認・管理画面 | Cloudflare Pages(PC ブラウザ) | 社内標準。日報の確認・修正と管理画面はここ。固定費なし |
| API | Cloudflare Workers | 社内標準。サーバの保守が不要。音声の受け口と AI 呼び出しを担当 |
| 音声の保管 | オブジェクトストレージ | 音声原本を保管。取り出し課金がない方式を選定し、聞き直しのコストを抑える |
| データ | 日報・マスタ・操作ログ | 確定日報は Google スプレッドシート等へも出力し、既存の管理方法を変えずに済むようにする |
| 文字起こし・生成 | Gemini 3.5 Flash | 音声を直接扱えるため、文字起こしと構造化を短い経路で処理できる。社内の他案件で実績あり。API キーは端末側に置かず、必ずサーバ経由で呼び出します |
| 認証 | Google アカウント連携 | 職員アカウントを事業所側で管理でき、退職時の遮断が確実 |
いきなり全事業所へ入れることは推奨しません。 1事業所・支援員3名程度で4週間の試行を行い、「押して話す→日報が出る」が現場で本当に回るかを実測してから広げます。
| フェーズ | 1か月目 | 2か月目 | 3か月目 | 4か月目 | 5か月目 | 6か月目 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Phase 0 要件確定 現場見学・様式確定・端末とヘッドセットの機種選定 |
||||||
| Phase 1 試行(PoC) 1事業所・支援員3名・4週間の実地検証 |
||||||
| └ 検証の関門 精度・操作性・実際の削減時間を数字で判定 |
||||||
| Phase 2 本開発 管理画面・様式定義・権限・出力・監査ログ |
||||||
| Phase 3 本稼働・定着 研修・既存記録との併走・横展開 |
| フェーズ | 期間 | やること | 次に進む条件 |
|---|---|---|---|
| Phase 0 | 2〜3週間 | 現場見学、支援員へのヒアリング、日報様式の確定、端末とヘッドセットの機種選定・実機検証、遠隔管理の仕組みの選定、規程・同意運用の確認 | 様式と機種が確定していること |
| Phase 1 | 4〜6週間 | 端末のキッティング(業務専用モード設定・アプリ配信)を行い、トーク画面と自動生成の最小構成を実際の作業現場で使う。騒音下での精度、1日の録音回数、削減できた時間、電池のもちを実測 | 実測値が判断基準を満たすこと(下記) |
| Phase 2 | 8〜12週間 | 管理画面、様式定義、利用者マスタ、権限、監査ログ、各種出力、オフライン再送、運用ドキュメント | 受け入れテスト合格 |
| Phase 3 | 4週間〜 | 支援員研修、既存の記録方法との併走運用、定着確認後に他事業所へ展開 | ― |
初期費用(開発費)と、月額費用の2本立てです。 月額には AI の利用料・サーバー費用・保守サポートを含みます。 金額の前提と、含む/含まない範囲を以下に明記します。
| 項目 | 金額 | 内容 |
|---|---|---|
| 開発・導入費 | 1,120,000 円 | アプリ・サーバー・AI 処理・管理画面・キッティング・研修 |
| 初年度の保守サポート(12か月分) | 180,000 円 | 月額 15,000 円 × 12 か月。1年目は月額の請求が発生しません |
| 合計 | 1,300,000 円 | 税抜 |
金額だけをお示しすると必ず認識がずれるため、境界を先に明記します。
| 130 万円に含みます | 含みません(STEP 3 で個別見積) |
|---|---|
|
・Android アプリ(短文・長めの2モード、音量ボタン、録音、分割送信、オフライン再送、業務専用モード連携) ・サーバー(音声の受信・保管、職員アカウント認証) ・AI 処理(文字起こしと逐語の保存、固有名詞の正規化、指定書式への構造化、機械での後検査) ・日報様式 2 種類までの項目定義 ・日報の確認・修正・確定画面(根拠音声への遡り、編集履歴) ・利用者マスタ、用語辞書 ・権限設定、操作ログ ・出力 2 形式まで(例:Excel への差し込み + PDF) ・端末のキッティング(5台)、支援員研修、同意書ひな形、運用ドキュメント ・初年度(12か月)の保守サポート一式 |
・3 種類目以降の日報様式 ・罫線や結合セルが複雑な既存 Excel 帳票への差し込み ・サービス提供実績記録票・請求ソフトとの連携 ・個別支援計画の進捗の可視化 ・複数事業所・法人単位の権限分離 ・外部 AI に一切送らない構成(§8 の③) ・Android 端末・有線ヘッドセットの購入費 いずれも「やらない」ではなく、STEP 2 の範囲外という意味です。必要になった時点でお見積りします。 |
| 月額に含みます | 含みません |
|---|---|
|
・AI の利用料(文字起こし・日報の生成) ・サーバーと音声保管の費用 ・端末の遠隔管理 ・不具合の対応(営業日) ・操作方法の問い合わせ対応 ・機能アップデートの提供 ・Android OS の更新への追従 ・AI モデルの世代交代への追従 利用中のモデルが提供終了になることは実際に起こります。止まる前に移行するのは当社の責任範囲です ・年1回の訪問(運用の見直し) |
・Android 端末・有線ヘッドセットの購入費(初期・買い切り) ・ヘッドセットの故障交換(消耗品) ・新機能の追加開発(STEP 3) ・年2回目以降の訪問、遠方の場合の交通費 ・6名以降の追加(1名あたり +2,500 円/月) |
| 実際の利用量 | 月額 | 例 |
|---|---|---|
| 想定より少ない | 下がります | 記録の回数が少ない、1回が短い、支援員が5名未満 |
| 想定どおり | 15,000 円 | 1名あたり 1日 10〜15 分程度 |
| 想定より多い | 上がります | 記録の回数が多い、長め録音の比率が高い |
要確認:実利用量に基づく月額の確定
| 機器 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|
| Android 端末(業務専用) | 支援員の人数分 | 買い切り。機種は Phase 0 で選定します 要確認:機器費 |
| 有線ヘッドセット | 支援員の人数分+予備 | 消耗品。断線を前提に予備を配備してください 要確認:機器費 |
| 充電クレードル等 | 必要に応じて | 画面を点けたまま使うため、運用に応じて検討します(§5) |
機器は市販品を調達いただく形でも、当社で手配する形でも構いません。台数・機種が決まり次第、実費でお示しします。
| 要素 | 130 万円の範囲 | 超える場合(STEP 3) |
|---|---|---|
| 日報様式の数と複雑さ | 2 種類まで・項目20程度 | 3 種類以上、罫線や結合セルが複雑な既存 Excel 帳票への差し込み |
| 出力形式 | 2 形式まで | 3 形式以上、他システムへの連携 |
| 請求系との連携 | 連携なし(日報の出力まで) | サービス提供実績記録票や請求ソフトとの連携 |
| 個別支援計画との紐づけ | 記録を目標に紐づけるところまで | 目標ごとの集約・進捗の可視化 |
| 事業所数 | 1 事業所 | 複数事業所・法人単位での権限分離 |
| 外部 AI への送信方式(§8) | ID 化して送信(推奨) | 外部に一切送らない構成 |
| 端末の台数 | 5 名まで(2年目以降 月額 15,000 円) | 6 名以降は 1 名あたり月額 +2,500 円(機器費は別途) |
※ 本書の金額はすべて税抜です。
※ 補助金・助成金の活用可否は制度の要件によります。対象になる場合は実質負担が下がるため、あわせて確認します。
要確認:補助金・助成金
| 項目 | 導入前(仮) | 導入後(想定) | 差 |
|---|---|---|---|
| 1人あたりの記録作業時間 / 日 | 40 分 | 10 分 | −30 分 |
| 支援員 5 名 / 日 | 200 分 | 50 分 | −150 分 |
| 月(22日) | 73.3 時間 | 18.3 時間 | −55 時間 |
| 人件費換算(時給 1,500 円で計算) | 約 110,000 円 | 約 27,500 円 | 約 −82,500 円 / 月 |
| 年間 | ― | ― | 約 −990,000 円 / 年 |
§11 の費用と、上の削減効果を突き合わせます。前提が仮置きであることは変わりませんが、規模感の判断材料にはなります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 初期費用(STEP 2 標準導入・初年度保守込み) | 1,300,000 円 |
| 月額費用(1年目) | 0 円 / 月 |
| 月額費用(2年目以降・支援員5名) | 15,000 円 / 月(想定・§11) |
| 削減効果(上の試算) | 82,500 円 / 月 |
| 初期費用の回収 | 約 17 か月 |
| 2年目以降の年間純効果 | 約 810,000 円 / 年 |
| 3年間の総額(機器費を除く) | 1,660,000 円(月額が想定どおりの場合) |
| 3年間の削減効果(試算) | 2,970,000 円 |
| 3年間の差し引き | +1,310,000 円 |
この企画が失敗するとしたら、原因はおおむね次の6つのいずれかです。先に対策を設計に入れます。
| # | リスク | なぜ起きるか | 対策 |
|---|---|---|---|
| 1 | 作業室の騒音で認識精度が落ちる | 機械音・複数人の会話が入る。就労支援の作業室は静かな環境ではない | 有線ヘッドセットを標準構成に採用済み(§5)。口元に近く、Bluetooth と違って音質が落ちないため、この対策は設計に織り込み済みです。それでも PoC で実環境の精度を実測し、基準を満たさなければ設計を見直します |
| 2 | 利用者名や作業名が正しく取れない | 同姓、略称、事業所固有の言い回し、方言 | 利用者マスタと用語辞書を事業所ごとに登録。判断がつかない箇所は推測せず「要確認」で人に返す |
| 3 | 支援員が使わなくなる | 操作が多い、効果を実感できない、面倒 | 覚えることを「押しながら話す」の一つに絞る。導入初期は既存の記録方法と併走し、楽になったことを本人が確認してから切り替える |
| 4 | 利用者・ご家族の心理的な抵抗 | 「録音されている」ことへの不安 | 常時録音でないことを説明の起点にする。説明文・同意書のひな形を用意し、説明会に同席する |
| 5 | AI が事実でない内容を書く | 生成 AI は、埋められない項目をもっともらしく埋める性質がある | §6 の3段の対策(語彙の限定・型の固定・機械での後検査)。確定は必ず人が行う |
| 6 | 長い録音の途中で通信や電池が切れる | 業務報告のような数分の録音は、1本失ったときの被害が大きい | 話している最中から裏で分割して送信する(§6)。途中で切れても、それまでの分は残る。 10分で自動停止し、長大な録音そのものを作らせない |
| 7 | 電波が届かず送信できない | 作業室・倉庫・屋外・送迎車内 | 端末内に保持し、回復時に自動送信。未送信件数を画面に常時表示し、消えたと誤解させない |
次にお願いしたいのは、大きな意思決定ではありません。判断に必要な材料を揃えるための3つです。
本書で 要確認 と記した箇所の一覧です。 推測で埋めず、確認したうえで確定させる方針のため、現時点では空欄としています。
| # | 該当章 | 確認事項 | 確定に必要なもの |
|---|---|---|---|
| 1 | §1・§8 | 記録に関する制度上の要件、加算の算定要件 | 運営規程/自治体の指導内容 |
| 2 | §3 | 実際の1日の流れ、記録のタイミング | 現場見学+支援員ヒアリング |
| 3 | §5 | Android 端末の機種選定と台数 | 現場見学。音量ボタンの挙動と電池を実機で検証 |
| 4 | §5 | 有線ヘッドセットの機種選定(装着方法・ケーブル長)と遠隔管理の仕組みの選定 | 当社で実機検証 |
| 5 | §7 | 日報・支援記録の様式(実物) | 様式ファイルまたは紙1部 |
| 6 | §7 | サービス提供実績記録票・請求ソフトとの連携範囲 | 現在の請求業務の流れ |
| 7 | §8 | 音声・テキスト・日報それぞれの保存年限 | 事業所の規程/自治体の指導 |
| 8 | §8 | 国内保管の要否 | 法人の情報管理方針 |
| 9 | §8 | 職員の音声の取り扱いに関する規程 | 就業規則・内部規程の確認 |
| 10 | §10 | PoC の合格基準の水準 | Phase 0 での合意 |
| 11 | §11 | Android 端末・有線ヘッドセットの機器費 | Phase 0 の機種選定で確定(買い切り・実費) |
| 12 | §11 | 補助金・助成金の活用可否 | 制度の対象要件の確認 |
| 13 | §12 | 現在の記録作業時間(実測) | 支援員ヒアリング |
| 14 | §12 | 人件費の換算単価 | 事業所のご提示 |
| 15 | §11 | 実際の録音量・日報の分量に基づく月額の確定 | PoC(STEP 1)での実測 |
言葉で説明するより、10秒押して話してみるほうが早い企画です。スマートフォンでモックを開いて、実際に試してみてください。